【映画】「虎狼の血」サスペンス&人間ドラマ好きは必見!本当に現代版の仁義なき戦い?

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こんにちは、1983年生まれの普通の主婦桃子です。

今朝、夫に「髪型がR指定みたい」と言われました。

Creepy Nutsの。

寝起きで分け目8:2、パーマセミロングの人は大体そうなりますよね。

桃子
桃子

さて今日は、映画鑑賞が趣味の私が「傑作!」と思うオススメの映画をご紹介。

映画『孤狼の血(ころうのち)』について、日本を代表するヤクザ映画との比較をしつつ語っていきます。

2018年公開時に映画館で観て、5年後の今あらためて見直しましたところ

面白すぎるんじゃ。

この記事を読むと得られるもの
  • ヤクザ映画でしょ?任侠映画でしょ?楽しめる気がしない人
    • 虎狼の血の見どころは、暴力と抗争だけではない
    • 誰しもの根底にある愛憎や狂気(無い人いないよね?正直)を代わりに発散してくれるよ
  • どんな映画?みてみたいけど、事前にざっくり知りたい人
    • ヤクザと警察の攻防
    • 人間の成長物語
    • バディものとしても魅力的
  • 観た!面白かった!共感したい!人
    • 個人的な見どころ、たっぷり書いてますので共感しましょ〜

共感こそ人生の喜び。

筆者についてはこちら。偏りのある人間ですが、趣味趣向が合えば嬉しい限り♪
自己紹介part1(経歴編)
自己紹介part2(内面編)

気が合いそうだな、この人接しやすそうだな、と思った方ぜひ気楽に読んでいってください♪

作品情報&ザックリあらすじ

作品情報

タイトル虎狼の血
監督白石和彌
脚本池上純哉
原作柚月裕子 / 小説「虎狼の血」
音楽安川午朗
撮影灰原隆裕
製作国日本
上映時間125分
公開日2018年5月12日
出演者役所広司(主演)
松坂桃李・真木よう子・音尾琢真・駿河太郎・中村倫也・阿部純子・野中隆光・中村獅童・竹野内豊・島田久作・勝矢・さいねい龍二・MEGUMI・伊吹吾郎・滝藤賢一・矢島健一・田口トモロヲ・石橋蓮司・ピエール瀧・江口洋介
配給東映
次作孤狼の血 LEVEL2(2021年公開)
誰?
誰?

出演者が豪華すぎて興奮。

あらすじ

舞台は昭和63年、暴力団と警察が裏でつながりながらも抗争を繰り広げていた広島。

新人刑事・日岡(松坂桃李)は、ベテラン刑事・大上(役所広司)のもとで暴力団関係の捜査にあたることになる。

しかし、大上は法を無視した過激なやり方で裏社会と深く関わっており、正義と悪の境界が曖昧な中で物語は進んでいく。

新米警察官の日岡(松坂桃李)の視点で描かれるストーリー

物語は、新人刑事・日岡秀一がベテラン刑事・大上章吾とコンビを組むところから始まります。

物語は基本的に日岡の視点で進んでいくため、私たち観客は日岡と同じように、荒くれ者の大上や裏社会の実態を「外から見る立場」で接していくことになります。

桃子
桃子

現在進行形の事件を追う、まさにクライム・サスペンス!

終始ドキドキが止らまらない。

そのため、大上の違法すれすれの捜査手法に、私たちも日岡とともに戸惑い、

「大上は正義か悪か?」

と考えさせられる構図になっています。

最初は理想に燃えた新人でしたが、最後には「大上の意思を継ぐ者」として変貌していく日岡ーー

この日岡の成長と変化の軌跡こそが、物語全体を貫く重要な流れとなっています。

星評価16項目(独断と偏見)

あくまで私の個人的見解です。

無限にある作品。

「何観ようか?」の助けになれば嬉しいです。

「虎狼の血」(2018年)
人間ドラマをみたい★★★★★
とにかく泣きたい☆☆☆☆☆
スリルを味わいたい★★★★★
ハードボイルド★★★★★
刺激が欲しい★★★★★
怖がりたい★★★★☆
カタルシスはあるか★★★★★
心に問いかけてくる★★☆☆☆
胸を締め付けられたい★★★★☆
悲しみたい☆☆☆☆☆
笑いたい☆☆☆☆☆
感動したい☆☆☆☆☆
ワクワクしたい☆☆☆☆☆
笑いたい☆☆☆☆☆
温かい気持ちになりたい☆☆☆☆☆
勝手にR指定(実際はR16+)
※我が子が何歳になったら見せられる作品か?と考えて
◯制限なし
◯小学生以上
◯R12+
◯R16+
●R18+

「仁義なき戦い」とは、見どころが違う。だからサスペンス好きに超おすすめ!

ヤクザの映画というと、

  • 深作欣二監督「仁義なき戦い」
  • 北野武監督の「アウトレイジ」

などを思い起こす人も多いのではないでしょうか。

原作小説の著者、柚月裕子さんは「仁義なき戦い」のファンでもあり、「虎狼の血」について「仁義なき戦いが原点」だとインタビューでも語られているます。

そのため今回は、日本史に残る名作といわれる、「仁義なき戦い」と「虎狼の血」の特徴や見どころを比較してみました。

私はまだみたことがなかったのですが、日本の優れた名作ということで気になっていたので、この度Netflixにて鑑賞。

結果

この2作品は見どころが大きく違う

と感じたので、その違いをまとめました。

桃子
桃子

「虎狼の血」も「仁義なき戦い」みたいな感じでしょ?

と思っておられる人の参考になれば。

「仁義なき戦い」の特徴(1973年)監督:深作欣二 

  • 戦後の広島ヤクザ社会を、実在の事件をもとに「群像劇」として描くいた、リアルで泥臭い抗争の記録。
  • 原作小説「仁義なき戦い」(著:飯干晃一)は、実録取材をもとに、戦後広島の暴力団抗争を赤裸々に描いたドキュメント小説。
  • 「広島抗争」当事者の手記→実話小説→脚本→映画、という流れで作られた作品であるため、登場人物には基本的に実在のモデルがいる
  • 裏切りに裏切りを重ねる登場人物たち
  • そこには仁義など皆無。きっちりタイトル回収している
桃子
桃子

主人公の菅原文太さん初め、1983年生まれの私からすると、往年のスター感謝祭のような豪華キャスティング。

列挙しますと

松方弘樹、田中邦衛、梅宮辰夫、渡瀬恒彦

2作目には、もちろん松方弘樹、北大路欣也、千葉真一、梶芽衣子・・全員、若っ!

半世紀以上前、正確には52年前の映画なので当然ですが。

それでも鑑賞中に何回も、若っ!と思ってしまって気が散るレベルの若さでした笑

「虎狼の血」の特徴(2018年)監督:白石和彌

  • 物語はフィクションであり、舞台の「呉原市」は実在しない架空都市
  • 昭和末期の広島を舞台に、「型破り刑事vs暴力団」の構図
  • 原作小説「虎狼の血」は、正義と悪の境界線が揺らぐ、暴力と権力が支配する昭和の裏社会小説
  • 日岡の成長と変化の物語でもある
  • 大上と日岡のバディものとしても楽しめる

見どころは、ポスターが物語る

映画のポスターには色々なデザインがありますよね。

基本的には、映画会社所属のデザイナーが作成しますが、その目的は当然「宣伝効果の最大化」だと思います。

そのため、映画のターゲット層や国、さらにはポスターの種類ごとにデザインや情報が最適化されていいます。

日本の映画ポスターは文字情報が多い

日本のポスターの特徴は、デザイン重視の海外版と比べると

「文字情報量が多い」

とされており、監督や演者の受賞歴や顔写真、関連作品まで掲載されているものも多いですよね。

でもその中で、魅力的なキャラが多数登場する映画の場合は、各キャラクターごとにポスターが作られることも最近多いように思います。

キャラクターごとのポスターは、映画自体のポスターと比較すると、その素敵なビジュアルとシンプルなキャッチコピーで、映画の魅力をシンプルに訴求している!

ということで、虎狼の血のキャラクターポスター含むキャッチコピーをまとめました。

「虎狼の血」ポスターキャッチコピーまとめ
  • テレビで見せれんもの、観せちゃるけぇ!(大上:役所広司)
  • 警察じゃけえ、何をしてもええんじゃ
  • 抗え、生き残れ。全面戦争勃発。
  • 肉を断ち骨を砕く!虎狼たちの熱き戦い!
  • 抗え、生き残れ、男たち。
  • 魂に焼き付く、暴力とカタルシス。
  • 男たちの「カタルシス」と「ヴァイオレンス」が魂を掻き立てる。
  • この国には牙のない男が増えすぎた。

シビれる〜!

「警察じゃけぇ、何をしてもいいんじゃ」

という、大上のこのセリフ。

秩序の崩壊を匂わせるため、ゾクリとした恐怖を覚えました。

つまり、見どころの違いは?→サスペンス要素の有無とカタルシスの有無

2作品は、実録であるか、架空の話であるかというのがまず大きく違います。

  • 仁義なき戦い=抗争史を描く群像劇(実録)
  • 虎狼の血=刑事と極道の対決劇(フィクション)

そのため、フィクションである虎狼の血は「この先の展開は?」という、サスペンスとしての要素が大きい作風となっています。

  • 登場人物の魅力が溢れ出る豪華俳優陣の怪演
  • ゴリゴリのサスペンスな展開

は、ヤクザ映画をみたことがない人でも全く問題なく楽しめると感じました。

「小説家」柚月裕子さんは主婦から小説家になった人という驚きについて

1968年、山形県生まれの柚月裕子さんは、40歳のときに「臨床心理」で「このミステリーがすごい!」を受賞し、遅咲きながら華々しく小説家デビューを果たしました。

執筆のきっかけは「小説家になろう講座」を受講したこと。

そこから一気に骨太なミステリー作家として頭角を現していきます。

私はこれを知って驚愕しました。

桃子
桃子

とても私と同年代の主婦が描いた物語だとは思えず!

凄すぎる。

でも納得したそのセンス

中学生の頃、同級生がジャニーズに夢中になる中で、柚月さんが熱中していたのは

映画『セーラー服と機関銃』の渡瀬恒彦

とのこと。

桃子
桃子

その渋いセンスは、後に彼女が「仁義なき戦い」の大ファンとなり、裏社会をリアルに描く作風へとつながっていったのですね。

作品の特徴は、登場人物の内面や生き様を徹底的に掘り下げて描くこと

柚月作品の特徴は、善悪だけでは割り切れない「不条理な世の中」を真正面から描いていることです。

暴力や組織の論理を背景にしつつも、登場人物の内面や生き様を徹底的に掘り下げ、読者になんとも割り切れない深い余韻を残します。

特に『虎狼の血』『凶犬の眼』『暴虎の牙』と続く3部作は、日本の警察小説の新たな金字塔とも称されています。

桃子
桃子

原作も読みたい!

見どころ※ネタバレあり

見どころを、

に分けてご紹介します。

一般的な見どころ

やはり、大きく分けてこの4つでしょう。

  • 昭和の空気感
    • ヤクザ、警察、街の人々が入り混じる昭和末期の広島がリアルに描写されている
  • 役所広司の怪演
    • 破天荒な刑事・大上の存在感が圧倒的。
  • ハードボイルド感
    • 暴力・血・裏切り・忠義といった要素が絡み合う、骨太な警察×ヤクザ映画
  • 倫理観の揺さぶり 
    • 「正義とは何か」「法とは何か」を観客に問いかける物語。
    • こちらも、何が正しいのか分からなくなるほど

超ハードボイルドですよね〜。

(ハードボイルドって言いたい!)

桃子
桃子

ハードボイルドって・・直訳すると固茹でですね。

昨今、味気ない語り口調で、冷酷で非情な作品に使われる形容詞らしい。

うん、好き!

個人的な見どころ

続いて私の個人的な見どころは、以下の11個です。

ネタバレ注意
  • ストーリー展開が神
    • 大上亡き後、その意志を継ぐ日岡という涙のカタルシス
    • 全然展開が読めなくて、新たな事実に日岡と共に驚いてばかり
  • 日岡(松坂桃李)の「・・・まじ?」という時の演技が上手すぎ
    • 日岡が衝撃の真実を知るシーンがいくつもあるが、すべて自然すぎ
    • 劇画っぽい所作が1ミリもなくて、リアルよりリアル
    • 「え?」とか「は!」とか言わない、無言の演技&表情が「たった今その情報を聞かされて、脳内で処理できていない人」そのもの
  • 「豚」を登場させるという表現
    • 冒頭から豚小屋。その後も何度か豚小屋のシーンあり
    • 豚は、正義のために命をかけて戦う者でも、惨めな死を遂げてしまうという「残酷さ」を表しているのでは
    • 大上の最後、豚小屋の拷問シーンで悲し悔しで泣きそうになった
  • キーアイテム「狼のジッポ」のシーン、3回くらい見た
    • ジッポを使うラスト10秒の日岡がカッコ良すぎる
    • 桃子(阿部純子)ハマり役。墓地登場した時、えー!と思った
    • 女「あんたタバコ吸っとったん?」日岡「吸っとったわ」の時の顔!色気・・泣
    • 序盤ではタバコを嫌がっていた彼が
    • 「虎狼」という血が大上から日岡へ受け継がれたことの示し方が、粋!
  • 日岡の変貌
    • 冒頭の新米刑事日岡とラストの日岡では、もう全く別人
    • いつの間に?と思わせるほど、目つきや佇まいが自然な変貌を遂げていて脱帽
  • 竹野内豊(若頭の役)の、レアすぎる暴言や暴力にシビれる
    • 暴言吐いて暴力振るって珍しすぎる
    • シンプルにカッコ良すぎて、少し気が散った
  • 中村倫也の猟奇的な演技
    • 耳食べてるし!猟奇的な行動と、シラフの時の落ち着きの差に色気あり
    • 目の周り赤くなってるメイクがかっこ良くて、怖い(正気じゃない感じ)
  • 真木よう子が出てくれると間違いないから安心する
    • これ以上のハマり役はない
    • 夫の復讐を遂げる、憎しみと覚悟の「目」が演技とは思えなくて怖い
  • 日岡の上司、嵯峨(滝藤賢一)が怖すぎ
    • 登場人物の中で、一番壊れているのでは?と感じさせる怪演
    • なぜ保身がそんなに大事か疑問
  • 大上に添削された、日岡の日誌
    • ガミさんっ!と思わず口から出た(泣)
    • 殴り書きのようで芯のある筆跡が大上っぽくて、より涙を誘った
    • 愛ってこれのこと
    • スパイ日誌を添削するなんて器大きすぎ
  • 広島弁の迫力
    • 観終わった後広島弁になりそうな勢いある方言

まとめ:物語、演技共に圧倒的パワーの名作

『孤狼の血』は、暴力団と警察の裏社会をリアルに描いた、日本映画の圧倒的なパワーを見せつける衝撃作です。

誰?
誰?

役所広司さんをはじめ、俳優陣の怪演にも終始圧倒され、画面に釘付け。

暴力描写もありますが、それによる恐怖があるからこそ、大きな悲しみと訪れる安堵感に没入できるのです。

「ヤクザ映画」だと思って見始めた人は、そのエンタメ性度肝を抜かれることでしょう。

みたことがない人は、ぜひみて欲しい!

ではまた。

カッコ良い!闇と光を意識して描きました

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