「せっかく家を建てるなら、理想をカタチにできる注文住宅にしたい・・!」
この記事の読者は、そんなふうに考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし注文住宅は、間取りもデザインも自由に決められる一方で、
コストや打ち合わせの手間がかかる
という声もよく耳にしますよね。
でも、実際には予算の配分を自分で決められるので、こだわりのない箇所はお金をかけない、など予算の範囲内で希望に添った家づくりが可能です。

この記事では、2017年に実際に注文住宅を建てた筆者が、実体験や「やって良かったこと」を解説しています。
筆者(1983年生まれ)について。
自己紹介part1(経歴編)
自己紹介part2(内面編)
読者の方が、それぞれの「理想の暮らし」に合った選択ができますように。
◾️家造り当時(2017年)の家族構成
30代夫婦、1歳娘
◾️2025年現在
40代夫婦、9歳娘、6歳息子
注文住宅サイコー

注文住宅に住んで今年で8年目。
私の感想は、

注文住宅サイコー!
です。
住みやすさやコスト面、すべてにおいて満足!
その理由はコチラ。
これら注文住宅のメリットは、裏を返せば、すでに完成している家を購入する「建売住宅」のデメリットとも言えます。
間取り・デザインを自由に決められる

注文住宅はゼロから家づくりを行うため、家族構成やライフスタイルに合わせたオリジナルの間取りの実現が可能です。
将来の変化(子供の成長・在宅勤務の可能性・老後など)も見越した設計ができるので、長年心地よく住み続けられる可能性が高いです。
予算に合わせた調整がしやすい

予算、大事ですよね。
注文住宅は、床材や壁材、建具や外構(庭や玄関など、敷地内の屋外部分)などを自由に選べるため、「性能・見た目・価格」を自分でバランス良く選択することが可能です。
建築士さんともじっくり話すことが可能なので、
- 予算内で収めるためには何ができて何ができないのか?
- 譲れないポイントはどこか?
をしっかり伝えながら進めれば、予算オーバーを防げますよ。

注文住宅は、家本体の費用以外にも、外構・土地代などの諸費用が発生します。
予算を立てる時はその費用も加味しておくと安心ですよ。
建築中の様子が確認できて安心
工事の進み具合や、建った後だと分からない断熱材などの気密工事も目視できて非常に安心です。

床下や壁の中の工事である気密工事は、家の快適性・省エネ性・耐久性に大きく関わるため、家づくりにおいてとても重要なポイントよね。
現場の見学や施工中の変更が可能な場合もあり、建売住宅と比較して安心感があります。
家に愛着が湧く
ナチュラル・モダン・和風など、好みに合わせて外観・内装のデザインを選べます。
色使いや素材も自分で選ぶことができるので、個性を反映できて家に愛着が湧きます。
建材や設備にこだわることができる

なんと病院仕様。なんでも洗えて便利!
キッチン・バス・トイレなどの水回りに最新設備を投入することができます。
また床材や壁材などもアレルギー対策や省エネ対策をしたり、健康や環境に配慮した家づくりがしやすいです。
土地から選べる
土地選びから関わるため、通勤・通学・買い物などに便利なエリアを自分で選べます。
南向きや角地、静かな環境など家族の優先順位に合った土地探しをすることは、家族の未来にとって
具体例:7年住んでみて「やって良かったこと」16選
筆者の住宅メーカーは、2016年当時「ルームツアー」なるものを実施していて、過去の施主さん達の家を順ぐりに見学させてくれるというかなり素晴らしいサービスを提供してくれていました。
我が家は、このルームツアーで得た知識を集結させることで完成したと言っても過言ではありません。
では、ざっとご紹介します。
- キッチンの形を好みの形にした
- 2列(壁沿いにコンロ、真ん中の島にシンクと作業台)のアイランドキッチンタイプ
- キッチン周りを周回できることが本当に便利
- 小上がりの畳スペースを作った
- 一昔前に流行ったと思いますが、別空間のように感じられて良い
- 巨大ソファのようなイメージ
- 引き戸4枚をスッキリ収納できるようにした
- 庭を作らなかった
- 土地が狭いので、庭に憧れも利用目的も特になかったので思い切って庭なし
- 一度も困ったことがなく、手入れも必要ないので快適
- 洗面台のシンク&鏡を大きいサイズにした(シンクは病院用!)
- キッチン横に納戸を作った
- 食品ストックや箱買いの炭酸水、カセットコンロ、かき氷機などを収納
- リビングの天井の一部を吹き抜けにした
- 電気代が高いなどと言われるが、そう?と思うレベル
- 二階にいる家族と会話ができることで、空間が分断されず心地の良いプライベート空間が保てる。
- 2階に物干し竿を付けた
- 雨の日が全然嫌ではない
- 脱衣所を3畳にした
- 家族の衣類はほぼここに収納できている
- 作り付けの本棚を全部屋に設けた
- 本だけでなく箱を置けば収納になるし飾り棚にも。
- スケルトン階段
- 開放感があり、空間が広く見える
- コンセントの数と場所を綿密に考えて設置した
- ニッチ棚を活用して見た目スッキリ
- 玄関の鍵かけをニッチにしてスッキリ
- 電灯、床暖房、給湯器のスイッチをニッチにまとめてスッキリ
- 玄関先とベランダに蛇口を設置した
- 玄関先で生き物の水槽を洗い、子供が水遊び。
- 高圧洗浄機を繋いで家周りを掃除
- 幼稚園の頃は子供がベランダでプール。蛇口なかったらおそらく水汲みが面倒でやらなかった
- ベランダの掃除がしやすい
- ベランダに目隠しになるフェンスを選択した
- 通行人から室内が見えないようにしていて本当に良かった
- 小さな花壇を設けた
- 6年目にして花を植えたくなったから、結果的に花壇作ってて良かった
- 床暖房を付けたこと
- 床が温かいだけで冬場の幸福度がかなり増す
それぞれについての詳しい紹介は別の記事で書こうと思います。
注文住宅を建てる前に「気になること」
注文住宅には多くの魅力がありますが、その一方で、人によりデメリットになるポイントも併せ持っています。
私自身が家を建てる時に気になっていたことをまとめてみたので、参考になれば嬉しいです。
費用はやっぱ割高?
注文住宅は、建売住宅に比べて費用が割高になりやすいイメージがありますよね。
実際に、建売住宅では発生しない以下のような費用がかかります。
- 建築士との打ち合わせの費用
- ゼロから何度も打ち合わせを重ねるため、費用と時間がかかる
- 土地代
- 建売住宅は一般的に土地代とセットでの販売だが、注文住宅の場合は保どんどが建物と土地は別払い
- 工事費が割高
- 同じ仕様を量産する建売住宅と比べると、注文住宅は一軒ごとの工事にオリジナル対応が必要なためコストがかかる
- ついオプションが増えやすい
- 間取りや設備、素材などを自由に選択できるため、つい「こだわり」が出て予算オーバーになりがち
注文住宅は自由度が高いぶん、予算配分を好きに調整できたので、私の場合は大幅な予算オーバーはありませんでした。
- 匂いや湿気を吸収してくれる珪藻土の壁が良い!その分床材はこだわりがないから価格を抑えよう
- 収納を増やし、建物面積をやや減らしてコストカットしよう
- 庭はいらないから作らないでおこう
- クローゼットはオープンタイプにして、扉代を削ろう
などなど、ここぞ!という箇所にお金をかけ、優先度の低い箇所を削る、という作戦で、予算オーバーしないよう調整しながら打ち合わせを進めていきました。
完成までに時間がかかる?

これは、その通りです。
我が家のスケジュールは、土地決定→建築士との打ち合わせ→着工までに4ヶ月ほど、着工から引き渡しまで7ヶ月かかりました。
注文住宅なら一般的なスケジュールではありますが、分かっていても待ち長かったです。
雨が多く工事が滞ったり、追加注文に対応してもらったり。
納期は長くなるもの、と思って家づくりを始めた方が良いですね。
打ち合わせが多く、労力がかかって大変そう
これもイメージの通りで、打ち合わせ回数は多かったです。
一般的には、既に建築済みや簡易な打ち合わせで購入できる住宅の場合は1〜2回の打ち合わせで済むところ、注文住宅の場合は10〜25回と言われています。

我が家の場合、実際の打ち合わせ回数は15回くらいでした。
打ち合わせが多く労力がかかって大変なのは事実ですが、今となっては打ち合わせは楽しい思い出として心に残っています。
イメージ通りにならないことがある?
私の家づくりは、イメージ通りの仕上がりでした。
なぜイメージ通りだったかというと、以下の点が挙げられます。
- 平面的な「間取り図」だけではなく、「パース」をしっかり共有してもらえた
- 完成形を具体的に想像できたので、想像ばかりが膨らむことがなかった
- 過去に建てた家の、実際の写真を見せてもらいながら打ち合わせを進めてくれた
- 施工実績をとにかく多く見せてくれたので安心できた


パースとは、建物や部屋などの 立体的な完成予想図 のことです。
家に入ったときの視界や明るさがイメージしやすかったり、家具の配置なども確認しやすいです。
間取りを見てもあまり想像できなかった完成図が、いっきに具体的に想像できましたよ。
建築士さんによって対応は色々だと思うので、「パース」と「類似した条件の施工実績の写真」を見せてもらうようお願いすると、
イメージを違った!
という事態を防げると思います。
信頼できる業者はどうやって選ぶ?
これは、一言で言うと
とにかく行く
これに尽きます。
とにかく行ってみて、ここだ!と思う住宅メーカーを選んでください。
オンラインでは、正直何もわかりません。
私は6社ほど実際に行って話を聞いてみて、「〇〇工務店」などの大手ではなく、地元の小さな住宅メーカーに決めました。
決め手は、以下です。
- 土地や家が気に入っているか
- 大前提
- 実際の施工実績を色々見せてもらった
- 予算の範囲で、どのくらいの住宅が建つかも確認
- 土地をいくつか実際に見せてもらった
- スタッフの方の人柄
- 実際の建築士さんはどんな人なのか
- こちらの要望に対しての受け応えに不安や不快感がないか
- 押せ押せ営業をしてきたらアウト
ホームページなどのオンライン上では、その業者さんのことやスタッフのことは全然分からないですよね。
気になった業者さんには、色々考えずに突撃することをおすすめします。
注文住宅の場合は、後々何度も来店して、建築士さんやスタッフの方と何時間も話す、ということになります。
そのため、家を建ててくれる「人」も重要視して欲しいと心から思います。

家を建てて7年。
家造りのことをこんなに頻繁に思い出すなんて思っていませんでした。
こんな人が良い!と言うのは人それぞれですが、「フィーリングが合う建築士さん・スタッフの感じが良い会社」に建築を担当してもらうと、家造り自体が楽しい思い出として心に残り続けること間違いなしです。
- 建築士さんが聞き上手で、言語化できていない心底の要望を汲み取ってくれた
- 私が、収納が欲しいなどの「悩み」を話すと、それを解決する「提案」をしてくれた
- 2時間ほどの打ち合わせ中、当時生後半年ほどの娘を別のスタッフの方が預かってくれて感動した
あと、スタッフの方や建築士さんとの雑談もすごく楽しかったので、家造り自体が良い思い出として心に刻まれています。
きっと、この家に住み続ける限りは思い出し続けるでしょう。
まとめ:注文住宅は、予算も間取りも自分次第!

注文住宅は予算オーバーしやすいという声もありますが、そんなことはありません。

実際に注文住宅を建てた私は、以下の点に気をつけることで、無事に予算内に収めることができました。
- 最初に予算上限を明確に設定
- 優先順位をつけてメリハリある選択を
- 見積書は細部まで確認
- 土地・外構・家具代などの諸費用も見落とさないで
建築士さんや大工さんとは、「一期一会」かと思いきや。
日常的に、家を建てた当時のことを思い出しているので驚いています。
具体的には
- このパントリー本当に作って良かった。感謝!
- 家事動線やっぱ最高だなーいっぱい話し合ったなー
- 脱衣所広くて最高。
など。
つまり、家ができるまでの道のりも「家造り」の思い出として、家と共に生き続けるのです。
皆様の家造りが、素敵な思い出になりますように。
ではまた。
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