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読了時間|10分くらい
こんにちは。
風間俊介さんと同い年、1983年生まれ亥年、エンタメ好き主婦です。
さて今回は【読書代行】やっていきます。
第3回目のお題は、誰しも耳にしたことがあるでしょう、有名なこちらの物語。
『星の王子様』アントワーヌ・ド・サン🟰デクジュペリ

やわらかなタッチの可愛い挿絵で、グッズも人気ですよね。
1943年の出版以来、世界中で読み継がれる有名な物語です。
見ないで描いてみました。

金髪、白目、服が白、ということは合っていました。
実際はマントではなくロングコート
パンタロンではなくブーツ
服に星のイラストなどは無い。
さらに、手にはサーベルを持ちもっと華やかでした。

でも、虚無の表情は似ていません?
さて『星の王子さま』は、1953年の内藤濯(ないとうあろう)訳をはじめ、長年にわたり愛され多くの訳者によって版を重ねてきた作品です。
私が今回手にしたのは池澤夏樹・新訳。
現代的でやわらかい言葉選びが、この物語の空気感にとてもよく合っていると思いました。
そんな人のために、私が読書を代行し「読んだみたいに内容がわかる解説」を10〜20分で読める記事にしてお届けします。
また、「どんな本か」を知ることで、自分で読んでみたいと思ってもらえたら、それもそれで嬉しい。
第2回目は太宰治『人間失格』でした。
【読書代行(文学)】『人間失格』太宰治 実話?常識として手短に知りたい人へ あらすじ・感想(日本人にはきっと響く)
筆者についてはこちら。偏りある人間ですが、趣味趣向が合えば嬉しい限り♪
自己紹介
ざっくりあらすじ

砂漠に不時着した飛行士のもとに、ある日突然、小さな男の子が現れる。
彼は「星の王子さま」。
小さな小さな星(B612番小惑星)からやってきた、不思議な少年。
王子さまの星には、彼がとても大切にしているバラが一輪だけ咲いていた。
でもそのバラは気まぐれで、わがままで、素直じゃない。
傷ついた王子さまは星を飛び出し、いくつもの星を旅しながら、最終的に地球にたどり着く。
地球では、砂漠でキツネと出会い、「絆を結ぶこと」の意味を学ぶ。
そして飛行士と友人になり、自分のバラのもとへ帰ることを決意する。
物語の最後、王子さまは飛行士の前から姿を消す。
どこへ行ったのか、星に帰れたのか?
それは読者の想像にゆだねられる。
正直レビュー:最後まで読めるか不安だった
私は読み始めた時、つかみどころの無いストーリーに

これずっとこの感じ・・?
と不安になり、最後まで読み通せるか自信がありませんでした。
何の前情報も無くこの物語を読むと、起承転結のない不思議な物語に感じる大人も多そう。

加えて、メッセージ性が強いため、苦手な人もいるかもしれません。
『星の王子さま』の中では、大人たちが
「数字や地位や所有物ばかり気にして、心や想像力を忘れてしまった人たち」
として皮肉を込めて描かれています。
王子さま(=子どもの目線)で「酒飲み」や、「数字にしか興味のないビジネスマン」などをまじまじと見つめ、「本当に大切なこと」は何だろうと、読者に語りかけてくるのです。
そんなこんなで、挫折しかけながらも最後まで読み終え、「あとがき」を読んだときに思いました。

あとがき先に読めば良かったー
とはいえ、なんだか惹かれるものがある物語であることは間違いないです。
ページをめくる手が止まらない、そんなタイプの物語ではないですが。
子ども向けの童話かと思えばそれとも違う、珍しい物語。
どこかに置き忘れてきた子どもだった頃の自分を思い出し、「大人になってしまったなー」としみじみしました。
楽しめる読み方は、「3つの事前情報を得ておく」こと

「読んだけど、よくわからなかった」という感想を聞いたことがあります。
そうですよね、わかります。
でも、以下の3つの事前情報を得ると、途端にこの物語に深みを感じることができます。
私は読了後に知ったのですが、事前に知っておけばもっと興味を持って読めたはず。
著者サン=デクジュペリの生涯や執筆された時代背景など、『星の王子さま』にまつわる周辺情報がとても興味深いのです。
著者について
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(1900〜1944)は、フランス・リヨン出身の作家・飛行士です。
彼は、『星の王子さま』出版の翌年1944年に亡くなりました。
享年44歳。

一人で偵察機に乗って出撃し、そのままに帰還せず消息不明となったのです。
(遺体も機体も長い間見つからなかったが、2000年代に入ってから地中海でその残骸が発見された)

どんな人生よ。興味深い。
1900年にフランスのリヨンで生まれたサン=テグジュペリは、幼い頃から飛行機と文学を愛し、軍での兵役をきっかけに飛行士となりました。
彼の人生はまさに冒険そのもので、退役後は郵便飛行のパイロットとして過酷な飛行に身を投じ、自身の飛行体験をもとに作品を発表。
サハラ砂漠や荒野での不時着も経験しています。

その体験が『星の王子さま』にも反映されており、サハラ砂漠に不時着した「ぼく」が語り手となっています。
代表作は、人間の責任・使命・勇気を問う『夜間飛行』、
飛行士として世界を見たエッセイ的な『人間の土地』、
そして『星の王子さま』。
特に『星の王子さま』は1943年に出版され、自身で描いた素朴な挿絵も含め、世界で最も読まれた本のひとつに数えられます。
推定で3億冊以上が世界中で売れており、翻訳された言語の数も300を超えるそう。
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、飛行機に乗って上空から地球を眺めることで、
- 国境は人間が勝手に作ったもの
- 人は一人では生きられない
- 絆が何より大切
- 苦難や責任が人を成長させる
という思想を見出し、のちに『星の王子さま』のテーマとなる
人間を豊かにするのは財産や快適さではなく、人との結びつきや責任である。
という考え方にたどり着いたのです。

王子さまが砂漠から姿を消す『星の王子さま』のラストシーンと、著者自身の最期が重なって見えてしまうのは、私だけでしょうか。
執筆された時代背景:第二次世界大戦の真っ只中
1943年という出版年が、この作品を理解するうえでとても重要です。
当時はまさに第二次世界大戦の真っ只中。
ヒトラー率いるナチス・ドイツがフランスを占領し、サン=テグジュペリはアメリカに亡命していました。
故郷を失い、愛する人たちが危険にさらされ精神的に塞ぎ込んでいる中、アメリカの地で書き上げたのが『星の王子さま』なのです。
本書は親友レオン・ウェルトへの献辞から始まります。

ユダヤ系フランス人でもあったレオン・ウェルトは、当時ナチス・ドイツ占領下のフランスで、命の危険と隣り合わせの生活を送っていました。
苦しむ友人へ言葉を届けたい、生きていて欲しい、というサン=テグジュペリの祈りのような気持ちが伝わります。
また、この時代の「大人の世界」への違和感も、物語の核心と深く結びついています。
当時、フランス軍を率いていたのはシャルル・ド・ゴール将軍(シャルル・ド・ゴール空港の由来)。
特定の派閥に属することや、権力闘争を嫌うサン=テグジュペリはド・ゴールを批判する姿勢をとったため、両者は激しく対立していました。
その対立が原因で、『星の王子さま』はフランスでは出版できずアメリカで出版された、というエピソードには驚きです。
王子さまが旅の途中に出会う大人たちは、
- 権力欲にまみれた王様
- 見栄っ張りな男
- 酒飲み
- 数字しか信じないビジネスマン
など、とにかく欲求にまみれています。
これは単なる穏やかな物語ではなく、戦争という狂気と悲しみを生み出した「大人の社会」への反論でもあるのでは。

時代背景を知ってから読むと、この静かな物語に秘められた「怒り」や「悲しみ」が伝わってくる様な気がするから不思議。
訳者のあとがきを先に読む
まず、本編より先に訳者のあとがきを読むのがおすすめ。
本編から読んだ私は悔やみました。
あとがきにて、訳者の池澤夏樹さんはこのように書いてくれています。
- 『星の王子さま』は小説らしい小説ではなく、何度読んでも捉えがたい作品だ
- ストーリーはメッセージの容器でしかないからごくあっさりしたもの
- 一度読んでわからないのは当然、そもそも作者はそれを目指していない

・・・救われました。
あまりにも有名なこの物語は、「きちんと意味を汲み取らなければ」という見えないプレッシャーを与えてきます。
「何が言いたいの?」
「ちょっとわからないなー」

有名な『星の王子さま』にそんな感想を抱くなんて、畏れ多い。
そんな空気が漂っているのは否めません。
そんな鎖に縛られて戸惑っていた私を、役者のあとがきが救ってくれたのです。

サン=テグジュペリの人生や時代背景についても、訳者ならではの見解が新鮮で興味深いですよ。
よくある(であろう)疑問
よくあるであろう、質問をまとめました。
実際に誰かに質問されたわけではありませんので、的外れな可能性も(笑)
- 「大切なものは目に見えない」という名言は星の王子さま?
- 子どもにもわかる内容?
- 星の王子さまのカレーってあったよね?
- Q「大切なものは目に見えない」という名言は星の王子さま?
- A
はい。作中でキツネが王子さまに語る有名な一節です。
日本語では訳者によって少し表現が異なりますが、以下の言葉が一般的。
「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない」
『星の王子さま』より
- Q子どもにもわかる内容?
- A
著者が伝えたいことをすべて理解するのは、個人的には子どもには難しいと思います。
中高校生くらいになれば、著者が伝えたいことを理解はすると思います。
しかし実感として心に響くのは、社会人として世に出てからではないでしょうか。
でも、王子さま、キツネなどが登場するので子どもにも受け入れやすい印象の物語だと思います。
「子どもと読みたい」そんな方のために、絵本も出版されていますよ。
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- Q星の王子さまのカレーってあったよね?
- A
いいえ、ありません!
星の王子さまのカレーではなく、「カレーの王子さま」という商品名の子ども向けカレーです。
現在もエスビー食品の「カレーの王子さま」シリーズ として販売されています。
名言紹介
有名なものと、個人的名言をいくつかご紹介します。
「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない。」
『星の王子さま』より

そうなんだよなぁ。
ほんとそう。
涙出そう。
「花というのはとても矛盾した性格だからね!」
『星の王子さま』より

矛盾ばかりの自分が肯定された気持ち。
「大人というのは何もわかっていないから、子供の方はいつも説明しなければならなくてうんざりしてしまう。」
『星の王子さま』より

子どもが長々と説明している時ってこういう感覚?
そんな斬新な視点に気づかせてくれました。
まさかうんざりしてたとはね。
自分には、どの言葉が響くのか?
名言探しも楽しいですよ。
プレゼントにもおすすめ
プレゼントとして、こちらの布製がおすすめ。
とにかく見た目が素敵。帯は上品な金色です。
私もプレゼントとしてこの版を贈られた経験があるのですが、宝物のような装丁が綺麗で、嬉しかったです。
でも中々手が出せず、読み始めるまでに半年くらいかかりました(笑)
今回の記事は、その時の自分に読ませたかった内容でもあります。
ちなみに文庫もあります。
まとめ:読むなら事前情報をぜひ
『星の王子さま』は、83年前に出版され、今もなお読み継がれる物語です。
- 砂漠に不時着したパイロットが、小さな星からやってきた王子さまと出会う物語
- 王子さまはさまざまな星を旅しながら、大人たちの奇妙な価値観に疑問を抱き続ける
- 地球で出会うキツネとの対話が、「大切なものは目に見えない」という物語の核心へと導く
- 戦時下の苦しみの中、著者が親友へ捧げた物語
- メッセージ性が強く、ストーリーで引き込む系ではないが惹きつけられるものあり

興味が湧いた人は、ぜひ自分で読んでみてください。
この記事を読んだ後でしたら、『星の王子さま』きっと楽しめますよ。

もうお腹いっぱい!
そう感じた人は、読書代行の目的を果たせたので嬉しいです。
ではまたね。

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